絵本をとおしてカンボジアの厳しい現実や日本の国際協力NGOの活動を伝える。
貧困世帯へ農業支援を行う国際協力NGO AICAから、カンボジアの現実や農業改革による効果を紹介する絵本の制作依頼を受け、文絵を担当させていただきました。クメール語版は現地の子供たちに無料で配布されました。日本語版、スペイン語版はKindleでも販売されています。
(絵本の内容)
カンボジアは東南アジアに位置する、世界で最も貧しい国の一つです。30数年前、ポルポトという独裁者がカンボジアを支配し、カンボジア国内の医者や教師といった知識層をほとんど抹殺してしまいました。このような過去の出来事の影響を受け、カンボジアはその後国を発展させるのが難しく、教育を十分に受けられていないという事実があります。そのためカンボジアは海外からの多額の援助に依存していますが、ただモノや資金を提供してもらうだけではなく、カンボジア人が自らの手でよりよい国を作っていけるよう、土台づくりを支援していく必要があります。
この絵本ではカンボジアの総人口の80%を占める農業従事者の中でも最貧困世帯に焦点を当て、新しいことを学んだり、挑戦することによって夢や希望を持って生きていく姿を描きました。最後に専門用語についての詳しい説明も記載しておりますので、大人も楽しんでいただける内容になっています。